以前、Wholefoodsに問い合わせをした際に、「店内の商品は全部オーガニックですか?」と尋ねたところ、「全部ではありません」のと答えが返ってきました。
通常の食料品店には、オーガニックのフルーツや野菜と、そうでないものが売り場を分けて販売されていますが、本当にオーガニックなのか、これはどうなのか、だれかが故意に混ぜたりしていないのかな、なんて思ったりしたことがあります。
見分ける方法は無いのかなと思っていたところ、通称「フルーツステッカー」と呼ばれるPLUコードが役立つことがわかりましたよ。
PLUコードとは
PLUコードは、Price Look Up コードの頭文字を取ったもので、野菜や果物に貼ってあるステッカーに記入されている、4桁または5桁の数字のコードのことです。
写真を見れば、「あーこれか!」と思いますよね。
商品、品種、サイズに基づいたグループ分けをしていて、この番号で農産物を識別できるようになっています。
店舗では、このPLUコードを使い、商品の在庫管理を簡単にできるようにしています。
現在約1,500近い数のPLUコードが利用されています。
商品・品種・サイズ別にコードは異なる
たとえばアボカドにもこんなに多くのPLUコードが存在しています。同じアボカド(商品)でも、HassかGreenかのVariety(品種)でも異なり、また、Size(サイズ)わけもされています。
番号は、4桁で、頭は3または4から始まっています。これはランダムな数字なので、数字自体に意味は無いそうです。
PLUコードから商品のデータを調べてみたい時は
このPLUコードから、データを調べてみたいときは、このコードを管理しているIFPS(International Federation for Products Standard)のサイトのサーチを使って、みることができます。
たとえばサーチにアボカドに貼ってあったPLUコードの4225を入力して検索すると・・・
アボカド・ハス・ラージ と、出てきました。
この結果の上にカーソルをのせてクリックすると、もう少し詳しい情報が出てきます。
アボカドのラージは190から315gの間なんですね。
オーガニックかそうでないか見分けるには
オーガニックで栽培されたものは、頭に9がついています。
たとえば下のバナナですが、バナナの数字は4011ですが(左)、オーガニックのバナナには頭に9がついた5桁の数字、94011になっています(右)。
遺伝子組み換え(GMO)商品かどうかはわかるでしょうか
遺伝子組み換えの場合は、頭に8を付けた5桁の数字にする、ということになっていますが、市場にはそれほど出ていないようです。
以下の製品のみ市場に出ているとのことです。
- とうもろこし
コーン油、コーンミール、コーンスターチ、コーンシロップなどに主に使われ、生のとうもろこしでは出ていないようです - キャノーラ
キャノーラ油として出ているようです - コットン
コットン油として出ているようです - シュガービーツ
製品に加工されて出ているようです - 大豆
大豆油、大豆タンパク質、大豆レシチン、豆乳、豆腐など - アルファルファ
- りんご
- パパイヤ(中国とハワイ産のみとのこと)
- ジャガイモ(一部の州のみ)
- イエロー スカッシュ
- ズッキーニ
遺伝子組み換えでない、オーガニックしか、食べたくない
オーガニックしか食べたくないかたは、9が頭につく5桁のPLUコードのものを選ぶとよいわけですが、より確実にオーガニック、さらに遺伝子組み換えでない、という製品を選ぶにはどうしたらよいでしょうか。
確実にするには、以下の2つのステッカーがさらに貼られてあるものを選ぶとよいそうですよ。
Non-GMO Project Verified
Non-GMO Project Verifiedのステッカーは、アメリカの第三機関がテストを行い、遺伝子組み換え・GMOに関するリスクのある成分が見つからなかったという証明になっています。
USDAオーガニック
放射線照射、下水汚泥、抗生物質、成長ホルモン、合成化学肥料を使用せずに生産しているオーガニック製品である証拠に、このUSDAオーガニックのステッカーを貼ってもいいことになっています。9から始まる5桁のPLUコードがついた商品に、一緒に貼られてあるのを見かけます。
遺伝子組み換えでない、オーガニックのものを買うには、この2つのステッカーが付いたものを選ぶと確実です。
ステッカーは食べられる?
食品に貼ってあるこのステッカーは、輸送中の果物、野菜からの水分や油分に耐性のあるプラスチック系の素材を使った紙です。
FDA(米国食品医薬品局)の基準に合格した素材を使うことになっていますし、食べても病気になるなんてことはないでしょうが、食べないようにしたほうが良いですよね、ラップみたいなもんですから。
また、自宅で堆肥を作るために野菜や果物の皮などをコンポストに入れる方は、生物分解性がないので、このステッカーははがしてゴミとして処分してください。
まとめ
PLUコードを見れば、従来の農業で作られたものか(4桁の数字)、オーガニックのものか(5桁で頭が9で始まる数字)、または目にする機会は無いかもしれないけれど、遺伝子組み換えのものか(5桁で頭が8から始まる数字)わかる。
遺伝子組み換え製品でないもので、第三機関により検査された商品には、Non-GMO Project Verifiedのステッカーを貼ってもよいことになっている。
オーガニック製品には、USDAオーガニックのステッカーを貼ってもいいことになっている。
このステッカーには生物分解性が無い。
いかがだったでしょうか。以上、簡単にオーガニックかそうでないかを見分ける方法でした。
皆様のアメリカでの食生活がより安全なものになりますように。