米国のソーシャルセキュリティ(年金他)の基礎知識&プラスアルファ【保存版】

ソーシャルセキュリティ ●生活情報

米国のソーシャルセキュリティ(社会保障税)、いくら払っていて、いつから、どうやって、いくらもらえるのか、「ちまたの情報では物足りない、もうちょっと知りたい」と思いながら調べました。保存版にしてもらえるよう、数字も調べて書き出しましたので、是非、ご覧ください。

※動画をつくってYoutubeにアップロードしました。このブログの最後に動画を張り付けていますので、動画のほうがよろしければ、そちらをご覧ください。

ソーシャルセキュリティとは

ソーシャルセキュリティとは、社会保障局(SSA)の所管で、フェデラル連邦政府)が運営している老齢年金・遺族年金・障害者保険の、社会保障プログラムです。

米国のソーシャルセキュリティ(年金他)の基礎知識&プラスアルファ【保存版】 遺族年金、障害者年金、老齢年金

私たちはいくら払っているのか

ソーシャルセキュリティー(社会保障税)

アメリカで従業員として働いている人は、ソーシャルセキュリティー(社会保障税)を、お給料から6.2%が、天引きされています。雇用主も、これと同パーセントの6.2%を支払うことになっています。(合わせて12.4%

自営業者は、12.4%を支払うことになっています。

 

メディケア税

ソーシャルセキュリティー(社会保障税)と合わせて、メディケア税お給料から天引きされています。これは 65 歳以上の人、障害のある人、そのほか特定の条件を持つ人健康保険に使われます。そして支払い続けた自分自身もこの健康保険の恩恵を受けることができます。

メディケア税は、お給料から1.45%が天引きされています。雇用主も、これと同パーセントの1.45%を支払うことになっています。(合わせて2.9%

米国のソーシャルセキュリティ(年金他)の基礎知識&プラスアルファ【保存版】お給料からいくらぐらいソーシャルセキュリティは引かれているのでしょうか

何年払い続ける必要があるのか

社会保障給付金(ソーシャルセキュリティ)を受け取るためには、40クレジットが必要です。

クレジット

社会保障給付金を受け取るためには、働いて社会保障税を支払うことで得られるクレジットをためる必要があります。 40 クレジットが必要ですが、1年で最大4クレジットしかもらえません。

ということで、ざっと10年、働いていればOK
働かない年があっても、大丈夫です。トータルで40クレジットあればよいことになっています。

各年によって、1クレジットに必要な収入は異なります。

以下は、年度別、1クレジットに必要な所得です。

所得 収益 所得
1978年 $250 1998年 $700 2018年 $1,320
1979年 260 1999年 740 2019年 1,360
1980年 290 2000年 780 2020年 1,410
1981年 310 2001年 830 2021年 1,470
1982年 340 2002年 870 2022年 1,510
1983年 370 2003年 890 2023年 1,640
1984年 390 2004年 900 2024年 1,730
1985年 410 2005年 920
1986年 440 2006年 970
1987年 460 2007年 1,000
1988年 470 2008年 1,050
1989年 500 2009年 1,090
1990年 520 2010年 1,120
1991年 540 2011年 1,120
1992年 570 2012年 1,130
1993年 590 2013年 1,160
1994年 620 2014年 1,200
1995年 630 2015年 1,220
1996年 640 2016年 1,260
1997年 670 2017年 1,300
社会保障給付金を受け取るための資格は「クレジット」ですが、受け取れる金額は、「勤労年数」と、「所得」で決まります。以下に書いていきます。

勤労年数

社会保障給付金(ソーシャルセキュリティ)の受給額は、35年間の平均所得を元に計算されます。

35年以上働いていた場合は、高収入の35年が、対象になります。働いていたのが35年未満の場合は、収入の無かった年は、ゼロとして、計算されます。

計算方法は後述します。まずはいつから受け取れるのかをご覧ください。
日本で働いてきて、アメリカでの勤労が40クレジットに満たない場合
日本での勤労に関するクレジットを足して40としてアメリカでの老齢年金受給資格を得ることができます。(日本での勤労3か月が1クレジットとみなされます)
ただし、日本で働いていた期間はアメリカへの社会保障税の納税をしていなかったわけですので、老齢年金は減額されます。アメリカでのクレジットが多いほど、減額率は少なくなります。
また、米国と日本の両方から年金を受け取る資格があり、双方から受け取る場合も、日本からの年金は、「米国の社会保障でカバーされていない仕事に基づく年金」ということで、老齢年金が減額される可能性があります。(30年間米国へ社会保障税を納税してきた人は減額されない、対象外です。)
社会保障局(SSA)のサイトでご確認ください>>www.ssa.gov/international/Agreement_Pamphlets/japan.html

いつから受け取れるのか

満額で受け取りを開始できる年齢が決まっていますが、それよりも早く受給を開始できます。また、満額受給年齢よりも受給を先のばしすることもできます
詳しく見て行きましょう。

米国のソーシャルセキュリティ(年金他)の基礎知識&プラスアルファ【保存版】老齢年金は、何歳から受け取れるようになるのでしょうか。

満額を受け取ることができる年齢

以下は、社会保障給付金、いわゆる老齢年金(リタイアメント・ベネフィット)をフル(満額)で受け取り開始となる年齢早見表です。

老齢年金を満額受給できる年齢
1943-1954年生まれ 66歳
1955年 66歳2か月
1956年 66歳4か月
1957年 66歳6か月
1958年 66歳8か月
1959年 66歳10か月
1960年以後 67歳

注記:1月1日生まれは、生まれた年の1年前の年を参照してください。

ということで、1960年以後に生まれた人は、67歳から老齢年金を受け取り始めることができます。

しかし62歳から受け取れる

満額受給年齢を待たずに62歳から受け取れます。しかしその場合は、減額となります。

その減額された金額が生涯支払われ続けることになります。ただし、インフレ等を加味して毎年、金額を調整してくれます。

※以下の表は、社会保障局(SSA)のサイトから引用させていただきました。1960年以後に生まれた人(満額を受け取れる年齢が67歳)の例です。

受取り開始年齢 満額に対して受け取れる割合 (元)配偶者が受け取れる割合
(※詳細は後述します)
62 70.00% 32.50%
62 + 1ヶ月 70.4 32.7
62 + 2 か月 70.8 32.9
62 + 3 か月 71.3 33.1
62 + 4 か月 71.7 33.3
62 + 5ヶ月 72.1 33.5
62 + 6ヶ月 72.5 33.8
62+7ヶ月 72.9 34
62 + 8ヶ月 73.3 34.2
62 + 9ヶ月 73.8 34.4
62 + 10ヶ月 74.2 34.6
62 + 11ヶ月 74.6 34.8
63 75 35
63 + 1ヶ月 75.4 35.2
63 + 2ヶ月 75.8 35.4
63 + 3ヶ月 76.3 35.6
63 + 4ヶ月 76.7 35.8
63 + 5ヶ月 77.1 36
63 + 6ヶ月 77.5 36.3
63 + 7ヶ月 77.9 36.5
63 + 8ヶ月 78.3 36.7
63 + 9ヶ月 78.8 36.9
63 + 10ヶ月 79.2 37.1
63 + 11ヶ月 79.6 37.3
64 80 37.5
64 + 1 か月 80.6 37.8
64 + 2 か月 81.1 38.2
64 + 3 か月 81.7 38.5
64 + 4 か月 82.2 38.9
64 + 5 か月 82.8 39.2
64 + 6ヶ月 83.3 39.6
64 + 7 か月 83.9 39.9
64 + 8ヶ月 84.4 40.3
64 + 9ヶ月 85 40.6
64 + 10ヶ月 85.6 41
64 + 11ヶ月 86.1 41.3
65 86.7 41.7
65 + 1ヶ月 87.2 42
65 + 2 か月 87.8 42.4
65 + 3 か月 88.3 42.7
65 + 4 か月 88.9 43.1
65 + 5ヶ月 89.4 43.4
65 + 6ヶ月 90 43.8
65 + 7 か月 90.6 44.1
65 + 8ヶ月 91.1 44.4
65 + 9ヶ月 91.7 44.8
65 + 10ヶ月 92.2 45.1
65 + 11ヶ月 92.8 45.5
66 93.3 45.8
66 + 1ヶ月 93.9 46.2
66 + 2 か月 94.4 46.5
66 + 3 か月 95 46.9
66 + 4 か月 95.6 47.2
66 + 5ヶ月 96.1 47.6
66 + 6ヶ月 96.7 47.9
66 + 7ヶ月 97.2 48.3
66 + 8ヶ月 97.8 48.6
66 + 9ヶ月 98.3 49
66 + 10ヶ月 98.9 49.3
66 + 11ヶ月 99.4 49.7
67 100 50
※月の1日が誕生日の場合は、前月の誕生日として計算します。

満額で受け取りたいけれど、働けなくなった場合

満額で受け取りたいけれど、それまでに健康上の理由で働けなくなった場合は、社会保障障害給付(Social Security disability benefit)の申請をします。

社会保障障害給付を受け取るには、40クレジットは必要ありませんが、以下のクレジットが最低必要です。

  • 24 歳未満– 障害が生じるまでの3 年間に 6クレジットを取得していること
  • 24 歳から 31 歳まで–  一般的に、21 歳から障害が生じるまでの半分の時間を働いたクレジットがあればよい。
    例)27 歳で障害を発症した場合、過去 6 年間 (21 歳から 27 歳まで) のうち 3 年間 (12クレジット) の就労が必要。
  • 31 歳以上– 一般的に、障害が始まる直前の10年間に、少なくとも 20クレジットを取得していること。

障害の判断基準は、以下の3つが基本とされています。

  • 病状のために、実質的な有給活動 (substantial gainful activity (SGA)) ができない。
  • 病状のために、以前に行っていた仕事や、他の仕事に適応したりすることができない。
  • 病状が、少なくとも 1 年間継続、または1年以上継続することが予測される、あるいは死に至ることが予予測される。

詳細は社会保障局(SSA)のサイトで確認なさってください>>www.ssa.gov/benefits/disability/qualify.html

障害給付額は、老齢年金を満額受給できる年齢に達したときに老齢年金(retirement benefit)へ自動的に切り替わります。給付額は同額(満額)です。

70歳まで遅らせることができる

70歳まで受給開始を遅らせることができます。その場合、満額よりも多く受け取ることができます。

社会保障局(SSA)のサイトによると、67歳から1年遅らせると8%の増額となりますが、70歳以後は増額とならないとのことですので、70歳以後は受給を先延ばしにするメリットは無いようです。

以前は66歳から満額を受け取ることができたので、70歳まで受け取りを先延ばしすると、70歳時からは132%の老齢年金を受け取り始めることができましたが、満額受け取り開始年齢が67歳へ引き上げられたため、1960年以後に生まれた人は、70歳まで待っても、124%までしか増額しません。
それでも、健康で70歳まで待てる人は、待つだけのかいがありそうです。
しかし、「自分自身および社会保障に何があるかわからないので、早めに受給を始めるほうが良い」と考える方たちも多く、いつ開始するかの考えは人それぞれになります。

受け取り開始、その後、1年以内なら撤回できる

受取開始年齢に関係なく社会保障を請求して1年以内なら、給付を取り消すことができます
受け取ったお金は返さなければなりません。
その後、社会保障局は、請求は無かったものとして扱ってくれますので、年金受け取りを先延ばしにでき、将来請求する時は、減額率が少ない、または、増額している老齢年金を受け取ることができます
米国のソーシャルセキュリティ(年金他)の基礎知識&プラスアルファ【保存版】年金を受け取り始めて1年以内なら撤回して、受け取りを先延ばしにできます
例えば、62歳でリタイアするつもりで老齢年金を減額ながらも受け取り開始しはじめたけれど、仕事を再開することとなり、老齢年金が無くても生活ができる、または、老齢年金にも税金がかかるため、受け取りを先延ばしにしたほうが得、などのケースもあるかと思います。

配偶者はいくら受け取れるのか

62歳以上、または、(自分の年齢に関係なく)16歳以下の子供、あるいは障害のある子どもを養育している場合、配偶者手当として、相手の社会保障給付金の50%を受け取れます。

満額受け取り年齢より早く受け取る場合は、減額されます。
(※いくら減額されるのかは、上記の「しかし62歳から受け取れる」の表で、右側の「(元)配偶者の受取り利率」を参照してくだい。)

相手の受給より先に、配偶者が早期受取を始めることは、できません。

自分自身の社会保障給付金のほうが、これより多い場合は、自分自身のほうの社会保障給付金を受け取ることになります。

離婚している場合も受け取れる

以下の条件を満たしている場合、離婚していても、元配偶者の社会保障給付金の最大で50%に相当する額を受け取ることができます。

  • 自分が62歳以上で、再婚していない
  • 元配偶者が老齢年金または障害給付を受け取り開始している
  • 元配偶者との婚姻が10年以上、離婚してから2年以上経過
  • 自分自身の老齢年金または障害給付よりも、元配偶者の社会保障給付金の50%のほうが大きい

申請は、オンラインで可能で、プライバシーを守るため元配偶者へ通知は行きません。元配偶者の社会保障番号、両親の氏名が必要です。
満額受け取り年齢より早く受け取る場合は、減額されます。
(※いくら減額されるのかは、上記の「しかし62歳から受け取れる」の表で、右側の「(元)配偶者の受取り利率」を参照してくだい。)

配偶者が亡くなっても受け取れる

以下の方は、亡くなった配偶者の社会保障を受け取れる対象となっています。
亡くなった方のクレジットが40以下でももらえますが、ケースバイケースなので、社会保障局(SSA)電話で相談、またはローカルの社会保障局オフィスで相談する必要があります。
  • 配偶者が亡くなった、60歳以上の人(障害がある場合は50歳以上)
  • 離婚した、元配偶者(結婚10年以上、離婚歴2年以上で、再婚していない)
  • 亡くなった配偶者の16歳未満の子供または、障害のある子どもを養育し、児童扶養手当を受けている人
  • 18歳未満(全日制の小・中学校の学生である場合は19歳まで)の、亡くなった配偶者の子で、未婚。
  • 18歳以上で、22歳までに障害者となった、亡くなった配偶者の子で、未婚。

以下も、故人の社会保障を受ける資格がある場合があります。

  • 義理の子供(stepchild)、孫、義理の子供の子(step grandchild)、養子
  • 故人が半分以上のサポートをしていた、62歳以上の親
亡くなった方の満額を受け取れるわけではなく、減額での受け取りになります。
たとえば、配偶者が亡くなった女性が、62歳から減額された寡婦給付(widow’s benefit)を受け取りはじめ、後に、67歳で自分自身の満額の老齢年金のほうが多いので、そちらへ切り替える、ということができます。

支給金額(受給額)

さて、この老齢年金、いったい毎月いくらもらえるのでしょうか。

社会保障局(SSA)のサイトで、各自の my Social Security アカウントへログインし老齢年金の見積もりを見ることができます。>www.ssa.gov/myaccount

アカウントが無い方は、社会保障番号 (SSN)、米国の住所、および電子メール アドレスがあれば、アカウントを作成できます。

他にも、社会保障局(SSA)のサイトには、生年月日と現在の収入、何年の何月で年金を受け取り始めるかを入力すると、推定の老齢年金額を出してくれる計算機があります >こちら

ややこしいので、自分自身で支給額を計算するのは大変そうですが、どのように算出するのか、自分で把握したい方は、以下をご参照ください。
米国のソーシャルセキュリティ(年金他)の基礎知識&プラスアルファ【保存版】受取金額の計算方法を知りたいあなたに、細かい内容を網羅しましたのでご参照ください

支給金額(受取金額)の計算方法

満期時(67歳)での支給金額は、過去の所得金額と加入期間で計算される「平均補正月収(Average Indexed Monthly Earnings、AIME)」がベースになって決まります

35年以上働いていた場合は、高収入の35年が、対象になります。
働いていたのが35年未満の場合は、収入の無かった年は、ゼロとして、計算されます。

まず、それぞれの年の収入に、その年の物価等を考慮した補正係数を掛けて補正年収を出します。補正年収から平均補正月収を出して、平均補正月収をベースに支給金額を出します。

どういうことか、順を追って、見て行きましょう。

1)補正年収を出す

自分が働いた各年の年収に、補正係数をかけて出た数字が、補正になります。

補正年収を出すのに必要な賃金指数は以下の表を参照してください。

例)例えば2016年に、1961年の補正年収を計算するとします。
1961年に$3,000の収入があった人は、

年収x補正係数=補正年収
1961年の収入x(2016年の賃金指数÷1961年の賃金指数)=補正年収
$3,000 x ($48,642.15 ÷$4,086.76) = $35,707

1961年の$3,000の年収は、2016年基準では、$35,707相当ということになります。

賃金指数 賃金指数 賃金指数
1951年 $2,799.16 1952年 $2,973.32 1953年 $3,139.44
1954年 $3,155.64 1955年 $3,301.44 1956年 $3,532.36
1957年 $3,641.72 1958年 $3,673.80 1959年 $3,855.80
1960年 $4,007.12 1961年 $4,086.76 1962年 $4,291.40
1963年 $4,396.64 1964年 $4,576.32 1965年 $4,658.72
1966年 $4,938.36 1967年 $5,213.44 1968年 $5,571.76
1969年 $5,893.76 1970年 $6,186.24 1971年 $6,497.08
1972年 $7,133.80 1973年 $7,580.16 1974年 $8,030.76
1975年 $8,630.92 1976年 $9,226.48 1977年 $9,779.44
1978年 $10,556.03 1979年 $11,479.46 1980年 $12,513.46
1981年 $13,773.10 1982年 $14,531.34 1983年 $15,239.24
1984年 $16,135.07 1985年 $16,822.51 1986年 $17,321.82
1987年 $18,426.51 1988年 $19,334.04 1989年 $20,099.55
1990年 $21,027.98 1991年 $21,811.60 1992年 $22,935.42
1993年 $23,132.67 1994年 $23,753.53 1995年 $24,705.66
1996年 $25,913.90 1997年 $27,426.00 1998年 $28,861.44
1999年 $30,469.84 2000年 $32,154.82 2001年 $32,921.92
2002年 $33,252.09 2003年 $34,064.95 2004年 $35,648.55
2005年 $36,952.94 2006年 $38,651.41 2007年 $40,405.48
2008年 $41,334.97 2009年 $40,711.61 2010年 $41,673.83
2011年 $42,979.61 2012年 $44,321.67 2013年 $44,888.16
2014年 $46,481.52 2015年 $48,098.63 2016年 $48,642.15
2017年 $50,321.89 2018年 $52,145.80 2019年 $54,099.99
2020年 $55,628.60 2021年 $60,575.07 2022年 $63,795.13

(※上記の例と表は英語のWikipediaから引用させていただきました。)

2)平均補正月収を出す

そして、自分の各年の補正年収を35年分足して、420(=420か月=35年)で割ると、平均補正が出ます。

35年以上働いていた人は、その中から最も高い補正年収35年分を足します。
35年も働いていない、収入ゼロの年のある人も、補正年収の合計を420で割ります
さて、これが受取金額ではありません。この数字をもとにさらに計算します。

3)受取月額を出す

平均補正月収をベースに、受け取れる月額を算出します。(※以下の数字は2022年11月現在のものです)

(a) 平均補正月収の $1,115 ドルまでの 90% +
(b) $1,116以上 $6,721までの 32% +
(c) $6,721を超える平均補正月収の 15%

例)平均補正月収が$4,000ドルだった場合、
($1,115 ドルx90%) + ($4,000 – $1,115 ) x 32% = $1,926
受取金額の月額は、$1,926
ぐっと少なくなりますね。さて、その受け取った老齢年金に、税金はかかるんでしょうか。見て行きましょう。

老齢年金に、税金はかかるのか

米国のソーシャルセキュリティ(年金他)の基礎知識&プラスアルファ【保存版】ソーシャルセキュリティを受け取る時にも税金を払わないといけないのでしょうか

フェデラルタックス(連邦所得税)

これは通常、社会保障給付に加えて他の実質的な収入がある場合にのみ発生します (賃金、収益、利子、配当、および納税申告書で報告する必要があるその他の課税所得(401kも含まれます))。

最大で、社会保障給付金の85%が、税金の対象になります。

IRS に四半期ごとに推定納税を行うか、給付から連邦税を源泉徴収することを選択できます。

毎年 1 月に、前年度に受け取った給付額を示す社会保障給付明細書(Social Security Benefit Statemen)(フォーム SSA-1099) が送付されてきます。

課税対象の「合計収入」計算方法

社会保障給付に加えて他の実質的な収入がある場合「合計収入」から、支払う税金を算出します。
合計収入といっても、ただ単に足すのではありません。

「合計収入(combined income)」=
(非課税の利子を含むすべての)収入 + 社会保障給付の1/2 
この合計収入が、$25,000(単身)/$32,000(夫婦)を超える合算所得がある場合、最大85%のソーシャルセキュリティ給付が課税対象になります

「One Big Beautiful Bill」新法案成立

上に納税について書いてきましたが、

さて、朗報です
2025年7月4日「ワン・ビッグ・ビューティフル・ビル法(OBBBA)」が成立しました

65歳以上の納税者には最大$6,000の追加控除が認められ、所得が$75,000(個人)/$150,000(夫婦)以下であれば、ソーシャルセキュリティが非課税になる
というものです。

この法により、約88%のソーシャルセキュリティ受給者が連邦所得税を支払わなくて済むようになります。

この控除により、課税対象となる合算所得が$25,000を超えていても、課税額がゼロになる可能性があるのです

ただし、控除は$75,000(単身)/$150,000(夫婦)を超えると段階的に減額され、$175,000/$250,000で完全に消失します

ただし、今現在、控除は一時的なもので、2025年から2028年まで有効
更新されなければそれで終わってしまいます。続いてほしいですね。

まとめると、このようになります。

ステイトタックス(州所得税)

まずは、良いニュースから。こちらの41州(およびワシントンD.C.)では、社会保障給付に税金がかかりません。
お住まいの州は入っていますか?

Alabama アラバマ州
Alaska アラスカ州
Arizona アリゾナ州
Arkansas アーカンソー州
California カリフォルニア州
Delaware デラウェア州
Florida フロリダ州
Georgia ジョージア州
Hawaii ハワイ州
Idaho アイダホ州
Illinois イリノイ州
Indiana インディアナ州
Iowa アイオワ州
Kansas カンザス州
Kentucky ケンタッキー州
Louisiana ルイジアナ州
Maine メイン州
Maryland メリーランド州
Massachusetts マサチューセッツ州
Michigan ミシガン州
Mississippi ミシシッピ州
Missouri ミズーリ州
Nebraska ネブラスカ州
Nevada ネバダ州
New Hampshire ニューハンプシャー州
New Jersey ニュージャージー州
New York ニューヨーク州
North Carolina ノースカロライナ州
North Dakota ノースダコタ州
Ohio オハイオ州
Oklahoma オクラホマ州
Oregon オレゴン州
Pennsylvania ペンシルベニア州
South Carolina サウスカロライナ州
South Dakota サウスダコタ州
Tennessee テネシー州
Texas テキサス州
Virginia バージニア州
Washington ワシントン州
Wisconsin ウィスコンシン州
Washington, D.C. ワシントンD.C.(首都)
Wyoming ワイオミング州

以下の9州では、社会保障給付に課税しています。

ただし、課税条件の金額設定が高いので、多くの人は免税となると思います。

ちなみに、社会保障給付に課税する州のリストは縮小しています。例えば、2016年時点では13州が社会保障に課税していました。皆さまが退職する頃には、社会保障給付金に課税する州の数はさらに減っているかもしれません。

401(k)に、非課税の州

さて、多くの皆様が会社を通じてためていらっしゃる401kに関しまして
これらの州には州所得税が無いため、401(k)、IRA、年金、Social Securityなどの退職所得に州税が一切課されません:

そして、以下の州には所得税はありますが、401(k)、IRA、年金、Social Securityなどの退職所得に州税が課されません

これは州税に関してであって、連邦税(フェデラルタックス)は、Traditional 401(k) の場合はかかります。

ところで401(k)は、いつから引き出せるのか

同じくリタイア後のために、働いている企業を通じて貯蓄している401(k)ですが、59歳半を過ぎてから、ペナルティ(追徴課税)なく引き出せます。
72歳半を過ぎてからは、必ず指定のミニマム金額を引出しはじめないとペナルティが課せられるようになります。(こちらは引き出すと、収入とみなされ、所得税がかかります。)

401(k)については、こちらをご参照ください>401k基本のところ、まとめました

アメリカ暮らし401kの基本をまとめました

2021年アメリカ暮らし | 401k そこが知りたい 基本のところ、まとめました!

老齢年金受取開始の申請はいつ、どうやってするのか

給付の開始を希望する約 4 か月前に、社会保障局(SSA)のサイトで、申請 > www.ssa.gov/benefits/retirement

または、電話、ローカルのソーシャルセキュリティのオフィスへ連絡します。

申請に必要な書類

申請に必要な書類は以下になりますが、すべてが必要ではありません。足りないものがある場合も、ソーシャルセキュリティオフィスへ相談することで、取得の手伝いをしてもらえます。

SSN(ソーシャルセキュリティ番号)
• 出生証明書
• 昨年の W-2 フォームまたは自営業税申告書
• 兵役を受けた場合は、除隊証明書
• 配偶者が給付を申請している場合は、配偶者の出生証明書と SSN
• 児童手当を申請する場合は、子供の出生証明書とSSN
• 米国市民権または合法的な外国人ステータスの証明書
• 金融機関の名前、ルーティング番号、および口座振替の口座番号

プリペイド デビット カードで受け取りたい場合は、Direct Expressカードを取得できます。

日本で暮らしていても受け取れるのか

社会保障局(SSA)のサイトによると、以下の国の市民の方は、米国外にどれだけ長く滞在していても、継続して社会保障給付金を受け取れるとのことです。日本も含まれています

オーストリア ハンガリー ポーランド
ベルギー アイスランド ポルトガル
ブラジル アイルランド スロバキア共和国
カナダ イスラエル スロベニア
チリ イタリア スペイン
チェコ共和国 日本 スウェーデン
フィンランド 韓国 スイス
フランス ルクセンブルク イギリス
ドイツ オランダ ウルグアイ
ギリシャ ノルウェー

また、米国市民であれば、海外にいても、受給できます。ただし、国によっては、米国間との送金が許可されておらず、送金不可能な国もあるとのことです。

各国の、社会保障局(SSA)の連絡先をこちらで調べることができます>>www.ssa.gov/foreign/foreign.htm

メディケアとは

メディケアとは、65歳以上の人のための健康保険プログラムです。

メディケアの申請はいつ、どうやってするのか

社会保障給付金の受給をまだ開始していない場合でも65 歳の誕生日の 3 か月前にメディケアにサインアップする必要があります。(ソーシャルセキュリティのサイトによると、状況によっては、申請が遅れると医療保険の費用が高くなることがあるとのことです。)

すでに社会保障給付金を受け取っている場合は、時期がくると、メディケア加入のお知らせが自動的に届くそうです。

メディケアについては、これまた情報量が多く、また別に詳細を調べて記載するつもりですので、ここでは省略します。

最後に

ソーシャルセキュリティに関しては、ケースバイケースで人によりかなり異なります。

しかし上記のポイントとある程度までを知っていれば、不安はある程度解消され、安心していただけるのではないかなと思います。

ご覧いただき、ありがとうございました。

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